「どうして勉強するの?」って子供に聞かれたら

高校生の頃、

「数学なんて、お釣りの計算ができたらそれで良いじゃん!」

って、数学の先生に言ったら、

 

その先生が、ムッとした表情で

「だったら、勉強しなくていい!」

と言い、軽く怒らせてしまったことがある。

 

確か、微分積分かなんかの先生だったと思うんだけど、その先生の存在価値を否定するような発言をした僕も悪いんとは思うんだけど、そこでムッとして数学を学ぶ意義を伝えられないような先生は、「それはそれでどうなの??」とも思う。

 

そんなことを思い出している時、ふと思ったんだけど、僕はどうして中2の娘に勉強をするよう仕向けている(やれ!とは言わず、あくまで勉強するように、それとなく仕向けている)のはなんでなんだろう??

 

あるいは、色々と物事を深く考えるようなお子さんだと

「どうして勉強するの?」

なんて、親に聞いてくるかもしれない。

 

 

どうして勉強するのか?

数学は、お釣りの計算ができれば、それで十分なのか?

 

 

オッサンの今となっては、数学はお釣りの計算ができれば十分だとは思わない。

学校の勉強って、実益に結び付けるためにやってるわけじゃないと思うんですよね。

せっかく社会に出る前なんだから、むしろ実益とは全く関係ないところで、勉強する方が大事だと思うんです。

 

実益に結び付くような勉強は、すぐに身に付くから、必要になったときにやれば良いと思う。

 

だから、学生時代の勉強は、色んな場面で生かせる脳みそ(能力)を鍛えるためにある。

あるいは、興味の幅を広げるためにある。

 

と、オッサンの今となっては思う。

 

どういうことかと言うと、、、例えば、数学の文章題(あるいは証明問題)。

問題文を読んで、どうやったら解けるか、うんうん考える。

すると、ふと思いつく、こうしたら解けるじゃないかと。

これって、正に直観ですよね。

 

そして、その思い付きに対して、数式を組み立てて論理的に説明していく。

 

おーーーー!!

数学は、直観的思考能力と論理的思考能力を鍛えるのに、もってこいの勉強だったのか!!!

 

直観が鍛えられると、「これって、こうやったら良いんじゃね?」とか「こんなやり方の方が、面白いんじゃない?」みたいな、オリジナリティ溢れる発想が出てきそうですよね。

 

また、論理的思考なんかは、身に付けるための教本が巷にあふれかえっているように、現代社会では必須能力となってます。

 

こんな感じで、すぐには実益に結び付かなくても、長期的にじっくりしっかり勉強することによって、あらゆる場面で役立つ能力が鍛えられると思うんです。

 

あるいは、何かのめり込むものがあったとき、勉強することによって、興味の幅や可能性が広がることだってあると思うんです。

 

例えば、音楽が大好きな息子がいるとします。

「俺は、将来ミュージシャンになるんだー!!!」とか言い出す始末。

まぁ、夢を持つのはいいんですが、ミュージシャンで生活していくなんて、相当な狭き門。

 

そんな中、物理の授業で音の伝わり方を学んでいるときに興味を持ち、音響施設の開発にも目線を向け始めるかもしれない。

あるいは、骨伝導に興味が行き、生物も真剣に勉強し始めるかもしれない。

はたまた、音楽がもたらす心理的効果に関心が行き、脳内物質の分泌とかにたどり着いたら、生物や化学の勉強にのめり込むかもしれない。

心理的影響を言語化するには、国語の能力だって必要。

 

音楽が好きだからと言って、なにも人前で演奏するだけが仕事ではないわけで、あらゆる教科の勉強が、音楽好きの可能性や興味を広げてくれることだってあると思うんです。

 

僕なりにまとめてみると…

 

「どうして勉強するの?」って子供に聞かれたら、

1.いつか必ず生きてくる大事な能力が、実感はなくても、じっくりと身に付く

2.興味や可能性の幅を広がる

だから、勉強する。って感じかな。

 

やんなきゃいけないこと・やるべきことを、(最初は乗り気がしなくても)一生懸命やってると、いつの間にかのめり込んでたりするもんだと思うんですよね。

 

だから、子供達には、まずは勉強をやってみて欲しいと思います。

 

ま、こんな説教じみたこと言ってるけど、これを、若い頃の僕に聞かせてやりたい。

今となっては、まじめに勉強しておけばよかったなーと、ちょっと後悔。

いや、ちょっとどころではない。かなり後悔。。。